動物無宿

はじめに

(編集:ko1)

今月も 電波 原稿が届きました。

なんとなくアサマシい気がしますが、気のせいです。

動物無宿

書いた人:紅い聖水

Perl といえばラクダ、Python といえば錦ヘビ、Ruby といえば……

某出版社のプロパガンダが成功して以来、ソフトウェア、とりわけオープンソー スソフトウェアにはそのシンボルともマスコットともなる動物が祀られるのが 慣習となっています。冒頭で書いたとおり、Ruby のライバルである Perl にはラ クダ、Python には錦ヘビといった具合です。

ところが我らが Ruby にはそのシンボルともマスコットともなるべき動物が存在 しません。「Ruby は宝石なんだから、動物なんぞに頼らずともその宝石をシン ボルにすれば良いではないか」という言葉が聞こえそうです。

確かに。かのバイブル、『オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby』の表紙に も燦然と輝く Ruby が描かれています。しかし、そもそもこれがいけなかった。 バイブルともなるべき本で無理矢理にでも動物を使えば、イソギンチャクでも クマムシでも使えば、Ruby ユーザが Perl や Python に引け目を感じることもなかっ たのです。

オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby (ASCII SOFTWARE SCIENCE Language)(まつもと ゆきひろ/石塚 圭樹) オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby (ASCII SOFTWARE SCIENCE Language)(まつもと ゆきひろ/石塚 圭樹)

動物をなめてはいけません。昔から CM 業界では「子どもと犬には勝てない」と いわれているそうです。かわいらしい子どもと動物さえ使っておけば、まず外 れの CM にはならないということです。最近ではチワワのくーちゃん、昔なら筆 箱踏みの象と、動物が印象に残る CM は枚挙にいとまがありません。

もちろん、Ruby 界も手をこまねいていたわけではありません。ruby-list で真 剣に議論されたこともありますし、実際に数々の動物たちが本の表紙を飾りま した。しかし、その努力も空しく、どれもいまだに定着の気配すらありません。 そこでここでは、Ruby のシンボルとなるべく犠牲に捧げられた動物たちを振り 返るとともに、新しい Ruby の顔となるべき動物を模索したいと思います。

まず、Ruby のまつもとさんによるもう1冊の本、『Ruby デスクトップリファレ ンス』。ヤギ? そもそも、まつもとさんの意 向はヒツジだったのにもかかわらず、手違いでヤギになったという笑い話のよ うな逸話があります。ちなみに、この本の英訳である『Ruby in a Nutshell』 には同じヤギでも別のイラストが使われています。

Rubyデスクトップリファレンス(まつもと ゆきひろ) Rubyデスクトップリファレンス(まつもと ゆきひろ) Ruby in a Nutshell: A Desktop Quick Reference (Nutshell Handbook)(Yukihiro Matsumoto/David L. Reynolds) Ruby in a Nutshell: A Desktop Quick Reference (Nutshell Handbook)(Yukihiro Matsumoto/David L. Reynolds))

『Rubyアプリケーションプログラミング』の 表紙にようやくヒツジが登場。けれども、かなり控え目な姿です。まつもとさ んがヒツジにこだわるのは、ヒツジがまつもと家の守護動物だかららしいです (未確認情報)。

Rubyアプリケーションプログラミング(前田 修吾/まつもと ゆきひろ/やまだ あきら/永井 秀利) Rubyアプリケーションプログラミング(前田 修吾/まつもと ゆきひろ/やまだ あきら/永井 秀利)

Ruby 本の中でかなりの割合を占めるのが『Ruby を 256 倍使うための本』シリー ズです。このシリーズを通して登場するのがサル。なぜサルなのかは不明。 256 の印象が強すぎる観がありますが、現時点ではマスコット動物として最有 力候補といえます。

256 本のサルに次いで多くの本に登場するのがハチドリです。その数、2 冊。 『Ruby プログラミング入門』と 『eRuby -- テキスト埋め込み型 Ruby』。なぜ ハチドリかというと、なんでも、ある種のハチドリのオスは胸が紅いらしいん ですね。ところが、2 冊のハチドリともちっとも紅くないという。

Rubyプログラミング入門(原 信一郎/まつもと ゆきひろ) Rubyプログラミング入門(原 信一郎/まつもと ゆきひろ) eRuby―テキスト埋め込み型Ruby (スキルアップ!Webテクニック)(高井 守) eRuby―テキスト埋め込み型Ruby (スキルアップ!Webテクニック)(高井 守)

英語の原書ではピッケルが表紙を飾っていた ものが、日本語訳されたときにウサギがデカデカと表紙になったという変わり 種が『プログラミング Ruby』 です。ウサギ が選ばれたのは、ウサギの目が赤くてルビーのようだからでしょう。

Programming Ruby: The Pragmatic Programmer's Guide(David Thomas/Chad Fowler/Andrew Hunt) Programming Ruby: The Pragmatic Programmer's Guide(David Thomas/Chad Fowler/Andrew Hunt) プログラミングRuby―達人プログラマーガイド(デビット トーマス/アンドリュー ハント/まつもと ゆきひろ/David Thomas/Andrew Hunt/田和 勝) プログラミングRuby―達人プログラマーガイド(デビット トーマス/アンドリュー ハント/まつもと ゆきひろ/David Thomas/Andrew Hunt/田和 勝)

『Perl ユーザーのための Ruby 入門』の表紙 にはチョウチョウウオが泳いでいます。調査不足のため由来不明。

PerlユーザーのためのRuby入門(吉田 和弘) PerlユーザーのためのRuby入門(吉田 和弘)

海外の本ともなると、冊数がグッと減ります。それに従って動物が登場する機 会もグッと減ります。先に述べたヤギだけという惨憺たるあり様です。

ruby-list でも議論されたことは先に書きましたが、その中でまだ使われてい ないのがハト。ルビーの色がハトの血に似ているかららしいです。

実は当時、「これこそ Ruby のシンボルに!」と熱狂的な支持を受けたものがあ ります。電気ネズミ。そう、ぴかちう。目棒入れてもいいから表紙にできない かという意見までありましたが、さすがにムリだったようです。

動物がダメなら、といったら叱られますが、そんじょそこらの動物以上に Ruby ユーザに親しまれているのが Ruby ちゃんです。ぶっちゃけ 2 次元ですけど、気 にしない。

さて、動物から二次元まで紹介してきましたが、ここで (今流行の) 私案を紹 介しましょう。やはり Ruby で個人的にプッシュしたい点は日本生まれというこ とです。ニホンオオカミやトキだと絶滅しそうですから止めときますか。麒麟 や龍、あるいはヤシャガラスといった空想上の動物という手もあります。ニホ ンザルやニホンカモシカといった直球もありますね……

ネコ! そう和猫ですよ!

実をいえば、Ruby ユーザにはネコ好きが多いんです。イヌ派もいなくはないの ですが、圧倒的にネコ派が多数。その勢いは「ケータイで猫を撮るのがブーム なのか?!」と疑ってしまうほど。

さて、ネコに決めたはいいですが、まだこれではイメージが湧きませんね。や はりブツを見せないと。ここは思い切って、拙い画力を承知の上で、みなさま にご覧にいれましょう。次期 Ruby のシンボルとなるべきネコとは!

rubineko.jpg

spacer.gif パ、パクリじゃないですよ。タ○ラじゃないんだから。ほら、和猫らしく尾っ ぽが短いでしょ。

「ルビ猫をルビ猫と見抜けないようでは (Ruby を使いこなすのは) 難しい」

紅い聖水 (血尿ではない)

参考URL:

おわりに

(編集:ko1)

私は犬派。

著者について

秘密。

Last modified:2004/10/15 19:17:25
Keyword(s):
References:[Rubyist Magazine 0002 号] [各号目次]