書いた人:O-Show, takkanm
KaigiFreaks レポート班から、自分たちの活動についてお伝えしたいと思います。今年のレポート班は、
の5人でした。
レポート班は、当日スタッフ1でもなく、実行委員2でもないという、実に微妙なポジションの Kaigi スタッフです。あえて表現するならば RubyKaigi が自前で用意したプレス、と言ったところでしょうか。
レポート班の主な目的として、以下の2つがあります。
RubyKaigi 直前特集号では主に各セッションの内容を紹介し、その見所を簡単にコメントすることで、参加者がどのセッションを選ぶかの材料になるようにしました。RubyKaigi は 2 セッションが同時に発表されるマルチトラックなため、最大限楽しんでもらうために必要なものであると考えています。直前特集号ではその他にも「参加者のしおり」を載せるなど、参加にあたって有用な情報を伝達することに努めました。
そして当日レポートの方では、実際にセッションを見て、どういうものだったかを主観を少し交えつつレポート形式で記録に残します。なるべくリアルタイムに近づくよう記事を更新することで、見れなかった人でも RubyKaigi を楽しめるようにします。またセッションを見た人が「こういうセッションだったんだな」と後から振り返るためのツールにしてもらえれば、という気持ちもあります。
昨年のレポート班では「コミュニケーションデザイン」という参加者同士の交流を促すための設計をするチームと一部兼業で行われていたため、RubyKaigi2009・2010 とレポート班を担当していた @june29 と @kei_s は、コミュニケーションデザインに専念してもらうことになりました。
次に、昨年レポート班をしていた @sugamasao、@ukstudio と @takkanm がメンバーとして4月初旬に決まりました。この段階で、るびまの編集部員をやっていて RubyKaigi 実行委員との距離が近い @takkanm が班長、副班長として @sugamasao というのが決定しました。
また、三人体制だと当日レポートが不安なので、
を新たに迎え、今年のレポート班が結成されました。
班を結成したのち、どのセッションを誰が担当するかを話し合って決めました。この担当は、当日レポートだけでなく直前特集号を書く際の担当になります。
マルチトラックなので同一時間帯で担当者が被らないようにするのはもちろんですが、一日中レポートをやり続けるので一人が連続して担当しないようにうまく時間を分散させることも必要でした。そして上記を考慮しつつも、なるべく本人が見たいセッションを担当できるよう希望を反映させました。
その他、英語のセッションなど不安がある部分は念の為サブの担当を付けるなど、出来る範囲で冗長化をしました。
RubyKaigi 直前号は、RubyKaigi が開催される週を最終リリースとして、週一更新の全 5 回というリリース予定を決めました。 RubyKaigi 直前号は、
ということを一週間でやり、それを 5 回繰り返すということをやっていました。記事の編集、リリースには、るびま編集部のみなさんに手助けをしていただきました。大変、ありがとうございました。
また、今年は「RubyKaigi からのお知らせ」として、不定期に RubyKaigi からアナウンスしたいことを書いていました。
5 月上旬に、当日レポートを掲載していただく技術評論社さんと打ち合せをやりました3。gihyo.jp のサイトにレポート文章をアップロードするための手順などを確認しました。その後、当日スタッフの全体キックオフが 6 月にあり、そこにレポート班も全員参加して RubyKaigi に気持ちを向けていきました。
当日、レポート班メンバーは大ホール・小ホールとバラバラになるので Skype チャットを使って連絡を取り合いました。メモと清書用のテキストファイルは予め Dropbox の共有フォルダに発表枠ごとに作成しておき、そこで直接編集します。1 セッションに複数担当がつく場合は担当者の数だけメモ用ファイルを作るので、ファイルが同時に編集されることはありません (清書はメインの担当がやるので、清書用ファイルはセッション毎に常に 1 つです)。そして Web に掲載していいレベルになったら、Skype で声掛けをしてから本番サーバにデプロイします。
また、RubyKaigi 開催時間中ではレポートが書きあがらなかったセッションは、スタッフ宿4で書き続けました。それでも終わらないものは RubyKaigi が終わった後も家に持ち帰り書き上げました。
幸いにも目立ったトラブルもなく三日間のレポートをこなすことができました。ただ、リアルタイムレポートを標榜しながら、最終的に全レポートをアップできたのは RubyKaigi が終了して一週間経ってからになってしまったのが反省点と言えます。一日目のセッションは全て一日目の内にアップすることができましたが、二日目、三日目となると徐々に遅れが出てきてしまいました。この辺りは、発表が扱う対象を事前にもっと詳しく調査しておくなどすれば、筆の遅れを軽減できたかもしれません (そうも行かないものもありますが)。
その他には、ホールを移動する際に若干迷ってしまい、時間を無駄にしてしまったことがありました。予め会場の地図を頭に叩き込んだり、移動のリハーサルをしておいた方がよかったな、と思いました。
当日レポート以外では、るびま直前特集号に英語版を用意できたらもっと良かったかもしれません。せっかく海外からも Rubyist が多く来るイベントですので、そういう人にも例えばセッション選びに役立つ情報などを提供できた方がいいと思いました。
RubyKaigi に限りませんが、こういった技術系セッションのレポートは、今まで読んできたこと、調べてきたこと、試行錯誤してきたこと、などが全て役立ちます。特にこういった場ではより先進的なトピックが話される事も多いので、普段のアンテナ感度や、キャッチアップに時間を割いているかどうかが試される任務だと言えます5。一度やってみると、日常を過ごす際の意識が変わるかもしれません。
またレポート班はスタッフといっても一般参加者に近い形で RubyKaigi を見ることになるため、他のスタッフがこなしてくださった一つ一つの仕事が本当にありがたく思いました。混乱なくセッションを見れているのは当日スタッフの皆さんのおかげですし、記事のアップや Skype チャットでの連絡が滞りなかったのはネットワーク班のおかげです。動画配信班が素早く動画をアップしてくれたので、Kaigi 終了後に残してしまったセッションは動画を見ながら記憶だけに頼らずレポートを書くこともできました。
そして、英語力に不安のあるレポート班を救ってくれたのは、コミュニケーションデザインチームが用意してくれた Kaigi_subscreen (舞台のサイドに IRC と Twitter が表示されていたあれです) と、そこで同時通訳をしてくれたスタッフや飛び込みのボランティアの方々です。IRC のログに残っていた、翻訳をしてくださった方々へここでお礼を申し上げておきます。本当にありがとうございました。
ここに挙げた以外でも、RubyKaigi のためにおもてなし精神を少しでも発揮してくださった方々へ。皆様あってのレポート班でした。ありがとうございました!