Rails Girls Matsue 5th 開催レポート

はじめに

この記事は、2023/11/11(土) に松江オープンソースラボにて開催されたRails Girls Matsue 5th の開催レポートです。

歓迎メッセージが書かれたホワイトボード

Rails Girls とは

Rails Girls は、より多くの女性がプログラミングに親しみ、アイデアを形にできる技術を身に着けるきっかけ作りと手助けをするコミュニティです。2010 年にフィンランドのヘルシンキにてリンダ・リウカス氏らによって設立されたコミュニティであり、今では世界各国で活動が行われています。 そして、Rails Girls Matsue は、5 年ぶりに松江にて開催いたしました。松江ではこれまでに4回開催されており、今回で 5 回目となります。

Rails Girls Matsue 5th 開催のきっかけ

松江市では、毎年 Ruby の最大級のイベント RubyWorld Conference が 2 日間開催され、そのイベントの前日には Ruby biz Grand prix も開催されます。その 3 日間は Ruby 色に染まる松江。だったら、「Ruby Week」と題して、Ruby に関連するイベントを色々企画しようと島根県、松江市、Ruby Association で決まりました。その中で、ぜひ「Rails Girls を松江で復活させてほしい」と言うお声がかかり、11/11(土) ポッキーの日に開催することになりました。

Ruby Week のロゴ ポッキーやプリッツ

Rails Girls Matsue 5th 準備段階

このイベントのオーガナイザーは、地域イベントへの関心を持つ方々や、過去の Rails Girls Matsue に参加して情熱を持って再開を願う方々で構成され、総勢 5 名が集結しました。 オーガナイザーの 5 名

しかし、準備期間はたったの 3 か月弱。 毎週定例 MTG を開催し、ファーエンドテクノロジー株式会社様の My Redmine を活用して毎週ごとのタスク管理を実施。日々オーガナイザーの皆で進捗確認をしながら準備を進めました。 5 名とも運営は初めてということもあり、不明点ばかり。前回のオーガナイザーへのヒアリングや Rails Girls Japan の皆さまにご協力頂きながら準備をしました。 参加者に寄り添ったイベントを開催したいと思い、ワークショップのガイドが正しいのか確認のため、事前に協力者を募り、本番さながらの確認作業も行いました。初心者の方がどの部分で立ち止まりやすいのか、分からなくなるのかを一つずつ確認をし、課題を整理!ご協力いただいた皆さま、誠にありがとうございました!

Rails Girls Matsue 5th 当日について

ついに本番!IT エンジニアとして第一線で活躍されている 9 名の心強いコーチにご協力いただきました。 前日の RubyWorld Conference で Rails Girls Matsue 5th のことを知って急遽コーチとしてご参加してくださった方や、Rails Girls Matsue 1st からコーチをしてくださっている心強い方々など、大変豪華なコーチ陣にご協力頂きとても助かりました。ご協力いただきありがとうございました!

Rails Girls Matsue 1st の T シャツを着たコーチたち 当日朝のミーティングの様子

今回の参加者の半数は高校生ということで島根の次世代を担う方々が参加してくださいました!参加者が集まった松江オープンソースラボは華やか!

レジストレーションの様子

開会

まず初めにオーガナイザーの紹介、Rails Girls についての説明、一日のスケジュール確認の紹介を行いました。

アイスブレイク

次に、場の空気を和ませて参加者の緊張をほぐすことを目的としたアイスブレイクとして、トランプを使ってチーム対抗のゲームを行いました。 机の真ん中にトランプの山を置きスライドに映ったお題に沿って並べ替えるという協力が必要なゲームで、どのチームが最も早く並べ替えられるかを競います。 1回戦目は何も知らされずにスライドのお題通りに並べます。

アイスブレイクの様子 1 アイスブレイクの様子 2 アイスブレイクの様子 3

仕組みが分かった2回戦目はチームで戦略を練ります。1回戦目とは違うお題がスクリーンに映しだされると皆さんとっても真剣な目をしてトランプに向き合い、白熱した試合が繰り広げられました! そして、早く並び替えを完了したチームから順に景品をプレゼント! 景品は『はじめてつくる Web アプリケーション 〜Ruby on Rails でプログラミングへの第一歩を踏み出そう』、『ユウと魔法のプログラミング・ノート』、『Ruby と Rails の学習ガイド 2023』といった、Ruby や Rails の勉強に役立つ素晴らしい本です。これらの本は、著者である江森真由美氏、鳥井雪氏、五十嵐邦明氏からご寄贈いただきました。心から感謝申し上げます!

アイスブレイクの賞品を受け取った様子 1 アイスブレイクの賞品を受け取った様子 2 アイスブレイクの賞品を受け取った様子 3

ワークショップ

アイスブレイクで各チームの雰囲気が温まったところで本番であるワークショップをスタート。 Rails Girls では初日のインストール・デイで環境構築、2 日目にワークショップを行うのが一般的ですが、今回は 1 日で完結する形で行いました。Windows、Mac、Chromebook などいろんな環境の方が参加されましたが、GitHub Codespaces というブラウザ上で動作する統合開発環境を利用したことで環境構築に時間を取られることなくワークショップに集中できました。 ワークショップの冒頭はオーガナイザーがひと工程ずつ説明をしていきます。

ワークショップの様子 1 ワークショップの様子 2 ワークショップの様子 3

分からないところがあると隣のコーチがすぐさまサポート。今回ありがたいことにほぼ 1 対 1 でサポートできる手厚い体制となり、誰一人取り残されることなくサクサクと Web アプリケーションが作成されていました。 参加者の皆さんも優秀で、想定以上の早さで進めることができました。 途中、ポッキーの日にちなんで色んな味のポッキーを準備したので、お菓子休憩では味比べをしてもらいながら、みんなで和気あいあいとワークショップが進みました ♡

会場にあったお菓子・飲み物 会場にあったお菓子

スペシャルゲスト江森真由美氏による LT

今年の RubyWorld Conference 基調講演者、江森真由美氏が松江にお越しということで特別に LT を行ってくださることに!Ruby コミュニティの結束と、Rails Girls が提供する IT 初心者のためのキッカケについて語ってくださり、コミュニティの異色な活動も紹介してくださいました (今流行っているのはルービックキューブにけん玉・自作キーボードとのこと!)。 Ruby の魅力を新たな視点で感じさせられる LT をしていただき、初めて Ruby のコミュニティを知る参加者の皆さんも興味津々で聞いていました。

江森さんの講演の様子 江森さんの講演の様子

スポンサー LT

そしてスポンサー LT タイム。 株式会社ロッカ様からの動画 LT、今年の Ruby biz Grand prix 大賞を受賞されたピクシブ株式会社様からの現地 LT(法被を身にまとった LT でした!)、Rails Girls Matsue 5th のために松江に足を運んでくださった TokyoDev 株式会社様からの現地 LT、松江からのスポンサーとして株式会社パソナ様からの現地 LT を拝見しました。

株式会社ロッカ様 動画 LT ピクシブ株式会社様 LT TokyoDev 株式会社様 LT 株式会社パソナ様 LT

そのほかにも、会場ではスポンサー様のノベルティグッズの配布も行いました。様々なノベルティグッズがあって参加者の皆さんにも喜んでいただけたようでした!

各席にセッティングされたノベルティ ノベルティが並んでいる様子

多くの企業様からのご協力に心より感謝いたします。

ワークショップ2

午後からは各チームそれぞれのペースで作業を進めていきます。基本自力でぐんぐん進めていって困ったらコーチに聞く形のチームや、コーチからの説明を聞いて確実に理解を進めながらやっていくチームなど様々でした。皆さん真剣に取り組んでくださり、思い思いに自分仕様にカスタマイズするところまであっという間に進みました! 想像以上に早く進んだので、急遽みんなでどんなところを工夫したか共有する時間を設けました!コーチに教えてもらって学んだことを発表をする人や、フォントや色合いを自己流にカスタマイズした画面を見せてくれる人など様々で、「おぉ~」や「すごい!」「かわいい!」など色々な声が飛び交う良いシェアタイムとなりました。

ワークショップの様子 4 ワークショップの様子 5 ワークショップの様子 6 ワークショップの様子 7 作ったものを共有する様子 作ったものを共有する様子

アフターパーティ

アフターパーティでは、更にお菓子や飲み物を追加し、自由に話しながら親睦を深めてもらいました! 参加者の皆さんも普段なかなか話す機会がないエンジニア (コーチ) の方々と話したり、楽しそうに過ごしてくださいました。

アフターパーティの様子

松江の Ruby コミュニティ「Matsue.rb」の佐田さんよりコミュニティやイベントのご紹介もあり、Rails Girls をやってさらに深めたいという方がいらっしゃったらぜひこちらのコミュニティにご参加ください!とご案内いただきました。

佐田さん LT

そして、オーガナイザーの一人である大皷さんは「参加者からオーガナイザー」になられ、その経緯や思いを語ってくれました。

大皷さん LT

アフターパーティ中には「次 Rails Girls をやりたい」と言ってくれる方もいらっしゃいました。オーガナイザーの我々にとってもとても嬉しいお言葉でした!

参加者の方からのアンケートでは、すべての方から「満足した」とご回答いただき、「とても楽しかった」「コーチと 1 対 1 で丁寧に教えてもらえて良かった」などのうれしい感想をいただきました。 スポンサーの皆さま、コーチの皆さま、そして参加者の皆さんのおかげで Rails Girls を無事に開催することができました。重ね重ね御礼申し上げます!

集合写真

これを機に IT やプログラミング、 Ruby、Rails に興味を持ってもらえたらうれしいです! また別の機会で皆さんにお会いできることを楽しみにしております!

著者について

槇原 育美

Ruby City MATSUE プロジェクトを担当する地方公務員。Ruby や IT について日々勉強中。Rails Girls Matsue 5th オーガナイザー

石川 瑞希

ファーエンドテクノロジー株式会社の社員。最近は Ruby で AtCoder のコンテストに参加してます。Rails Girls Matsue 5th オーガナイザー