RedDotRubyConf 2013 旅行記

書いた人 : hsbt

RedDotRubyConf 2013 旅行記

2013 年 6 月 7 〜 8 日にシンガポールで開催された RedDotRubyConf 2013 に参加して発表してきたので、発表の応募から当日までの流れをご紹介したいと思います。

0 日目

RedDotRubyConf の CFP の締切は 2/19 でした。ちょうど同時期に RubyKaigi 2013 の CFP の募集も始まっていたので、同じ内容を応募しました。結局、この後は紆余曲折あって RubyKaigi と RedDotRubyConf で全く違う内容を話すことになったのですが、オーガナイザーの @winstonyw から RedDotRubyConf に来て話して欲しいというメールが届いて参加することにしました。

シンガポールへは ANA の直行便を利用しました。往復運賃は 6 万円弱です。東京から九州や北海道に行くのと変わりないくらいの値段です。ホテルですがシンガポールは街ごとに民族のカラーが出ているということと、今回の開催場所が市街地からは若干離れていることもあって、何処のホテルに宿泊すべきか悩みました。

インターネットで探していてもよくわからない状態だったので @winstonyw にお勧めのホテルを聞いてみたところ、招待講演のスピーカーはイスラム街である Bugis 付近に用意していて、Bugis からだと東西線の地下鉄一本で会場に行くことができると教えてもらったので、自分も同じような場所にホテルを用意しました。ちなみにホテルは 1 泊 13,000 円でした。

後は発表準備のみで、旅行するために必要な手続きは何もありませんでした。日本からの海外旅行は短期間の滞在であればビザ (査証) の取得が不要なことが多いので、便利ですね。

1 日目

当日は会場の Bioporis へ地下鉄の東西線一本で最寄り駅の Buena Vista へ移動しました。地下鉄内でスポンサーの neo の T シャツを着ている人がいたのでその人について行きました。

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なお、Bioporis はバイオ関連の研究施設や工科大学が集まった場所で、敷地内の雰囲気は日本のよくあるキャンパスという感じでした。

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この日の発表の始まりは @tenderlove の “Refactoring Rails” (スライド) で、RubyKaigi の発表+αという内容でした。続いての @olabini の JRuby の “JRuby For The Win” (スライド) は JRuby のチュートリアルでしたが、Live Coding で Swing を使った GUI アプリケーションを表示したり、Erlang を Ruby っぽく呼び出したりと中々見ていて面白い発表でした。

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珈琲はもちろん無限珈琲で、ランチはカンファレンス恒例のケータリングでした。Bioporis はキャンパスなのでフードコートは豊富なのですが、会場でランチを食べてからそのまま参加者同士でディスカッションできるというのはカンファレンスの醍醐味の一つなのでとても良かったです。ちなみにランチの内容はシンガポールフードで、味も大変美味しかったです。

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午後のセッションの JimTalk (スライド) は「英数字をローマ数字に変換するプログラムを作ろう」というお題で愚直に TDD をやるとどうなるかというのをライブコーディングするという形式でした。TDD はどのようにやるのかというのを理解していても、実際にやってみるとテストが書けなくて手が止まってしまうということはよくあります。Jim の Talk は簡単なお題を元に TDD の本質というものを思い出させてくれるとても楽しい時間でした。

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1 日目は終了し、発表が終了した人で飲みに行ったようですが、自分は 2 日目が本番なので大人しくホテルに戻ることにしました。なお、シンガポールの金曜日は特別な日らしく、0 時をすぎてもホテルの BAR で生演奏があって集中して作業できませんでした……。

2 日目

2 日目はホテルでチェックアウトを済ませてから東西線で会場に移動して、発表前の @a_matsuda さんと「まだ資料が終わってねー」というお約束の挨拶を交わしてから会場に着席しました。松田さんの発表 (スライド) は 2.0 の新機能や立役者を紹介する感じのセッションだったような気がしましたが、自分の発表準備でぼーっとしていてあまり覚えてません。

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そんなこんなで自分の発表時間が来たので後はえいやっと発表 (スライド) をしましたが、発表内容は原稿を用意したので話す分にはどうということはありませんが、発表後の QA は何を質問しているのかがよく聞き取れなくて、司会の @winstonyw に英語で要約を解説してもらってやっと理解できるという状態でした。さらに答える内容は頭に浮かんでいる物の、それを technical term を交えて回答するとなると全く言葉に出てこないので、まだまだ英語を勉強する必要性を感じました。幸いにして質問してくれた数名とは発表後に個別に話をして何とか説明して納得してもらえたので良かったです。

発表後はランチの時間で、2 日目も 1 日目と同様にケータリングのシンガポールフードでした。この時間は昨日とは違ってランチを食べている最中に、発表の冒頭で紹介した ruby-lang.org のリニューアルの話について、インドネシアの Ruby コミュニティの人がインドネシア語のサポートをしたいという申し出があったり、Rails2 のアップグレードについてもう少し詳しくというコメントがあったりと発表後だとみんな結構話しかけてくれるんだなあというのを感じました。自分の発表も終わったので、他の人の発表のをのんびり聞いて、アフターパーティーに参加してカンファレンスの日程は全て終了しました。

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RedDotRubyConf は RubyConf Taiwan よりも、東南アジアの色んな国の人が参加していてインドネシア、フィリピン、カンボジアという広い範囲で Ruby がどのように使われているかということについてディスカッションをすることができました。シンガポールは料理も大変美味しく、日本から遠くに見えて実は近い国の一つなので皆さんも是非来年は RedDotRubyConf に参加してみてください。

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著者について

柴田博志 (@hsbt): Ruby コミッタ、株式会社 paperboy&co. 技術基盤チーム四天王の 1 人。ソフトウェア開発を上手くやるための方法に興味があり、社内全てのチームに何らかの形で関わってレガシーコードを直したり、開発のやり方のコーチをしたり、新しい技術を検証・導入したりしながら毎日を過ごしている。特技はレガシーコード修理。